日別アーカイブ: 2011年3月29日

「雪とパイナップル」

先日、鎌田實さんの本を1冊読み終えました。読んだ後にじんわりと充足感を味わえるエッセイがたくさん詰まった本でした。昨日だったか今朝だったか、その鎌田さんがテレビに登場していました。東北大震災の被災地でおこなっている医療ボランティア活動、そこでのさまざまなことが映像とともに紹介されていました。
そこで今日、図書館で聞いてみました。

「鎌田實さんの本はないですか?」
「ありますよ。」

と答えてその書架に案内してくれ、そこにはエッセイ集が3冊並んでいました。そして、「確か他にも・・・・、チェルノブイリの・・・・」とまた別の書架に移動して見つけてくれたのがこれ、
雪とパイナップル雪とパイナップル
鎌 田  實 著
唐仁原教久 絵

チェルノブイリ原発事故の被災者への医療ボランティアで出会った白血病の子供とその家族の闘病のこと、子供を亡くした後の家族との交流のことなどをつづったものでした。でも、詳しく書くのはやめておきますね。あとがきにあたる「旅を終えて」にはこんなことばが載っています。

幸せは、もしかしたら
幸せをめざしているプロセスのなかに
あるのかもしれない・・・・
・・・・
悲しくて、切なくて、美しい話でした。
こんなジャンルがあるかわかりませんが
大人が読む絵本というカタチにしました。
かつて子どもだった大人たちに読んでもらいたい。
ジワジワと若い人にひろがっていって
大人から子どもたちに手渡され
本の好きな子どもたちがいつか読んでくれるようになったら
こんなうれしいことはありません。
・・・・

生命と向き合うすばらしい仕事・ボランティアの活動をされている鎌田さんだからこそすばらしい出会いがあるのでしょうね。こんな魅力的なおはなしをありがとうございました。