おらおらでひとりいぐも
若竹千佐子
河出書房新社
桃子さんは夫を亡くし、子ども(一男一女)は離れて暮らしているので、今は一人暮らし。孤独の中でも頭の中では弱気・強気・喪失感・自由を得た自分、いろいろな性格の桃子さんが東北弁で話しかけて、それはそれは賑やか。さらには桃子さんのばっちゃんが登場したり子ども時代の桃子さんが登場したり。子どもが独立し伴侶を亡くしたあと老いと孤独の中で生きていく心を実によく語っているのではないでしょうか。
今の時代を象徴しているような今年の芥川賞作品です。
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