海の見える理髪店
荻原 浩
集英社
本年度の直木賞受賞作です。
海辺の小さな町、駅からバスで数箇所目のバス停で降りて徒歩で数分、そんなところにある理髪店がネット上で評判になっている。主人公の若者が客としてこのお店を訪れる。客の前にある大きな鏡を通して海原が見えるらしい。その理髪台に座ると店の主人が若者に話しかける。その話がこの物語そのもの、そして最後には店主と若者の関係、若者がなぜこの理髪店にきたのかが明かされる。
わずか40ページの短編ですが濃いおはなしでした。それから中表紙もいいなと思いましたので並べてみました。
他5編の短編集。いずれも家族をテーマにした作品で、心模様がリアルです。
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