「神様のカルテ3」

神様のカルテ3

「神様のカルテ3」
夏川草介
小学館

またまた続編です。
ここでも松本の本庄病院の若い内科医:栗原一止の日々が語られます。前半では前作で亡くなった先輩医師の穴埋めにやってくる女医さんのこと、そして主任看護師と患者さんのこと。後半では民間病院での医療の厳しい現実と医者の医療技術を更新していくことの難しさの重いテーマを描いている。冷徹であるかのような女医さんもまた医者としての自己に厳しい人であり、医者・看護師・患者・主人公の家族とアパートの住人、多くの人が絡み合う素晴らしいヒューマンドラマでした。

主人公は「草枕」をいつもポケットに忍ばせているほどの漱石好き。そういえば私はまだ「草枕」を読んだことがありません。図書館で日本の古典文学の棚などほとんど見たことはないのですが、今度はそちらへも目を向けてみようかなと思います。

鹿教湯温泉の氷灯籠や国宝仁科神明宮など信州の美しい風景の描写にも惹かれました。ここに描かれている場所も一度訪問してみようかとも。

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