「あらしの夜に」

 先日、民放で「あらしの夜に」が放映された。原作は木村裕一さん、昨年話題になったアニメ映画である。
 
 この話を初めて知ったのは、ある会で小学校の先生が子どもたちに読んで聞かせたということからである。この会ではいろいろな人が本を紹介jしてくれたのだが、「あらしの夜に」に子どもたちが聞き入る様子をうかがって、この本を読んでみたいと思った。そして私が読んだのはもう7~8年くらい前のことである。

 小学校の先生が言うとおり、真っ暗闇の中でお互いに誤解しながらも会話がすすみ、羊の危機が過ぎ去るまでのハラハラドキドキがたまらなかった。

 しかしアニメ映画では、このハラハラドキドキがほとんど感じられない。しかも「あらしの夜に」の続きが延々とあり、オオカミと羊の甘ったるい友情がくすぐったくて少々イメージダウンであった。

 私としては、やはりこの話は「あらしの夜に」だけ、雨宿りが終わるまでだけがいい。そして真っ暗闇の中の情景を想像を膨らませながら話を追っていくのがいい。多分、誰かに読んでもらうのは一番なのではないかと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>