今日の新聞から引用させていただく。
無人ヘリ「有機リン系農薬散布」自粛の群馬県
過敏症患者が大幅減
群馬県は昨年6月、全国で初めて無人ヘリコプターによる有機リン系農薬の散布自粛を決めた。通学中の子供らが農薬を吸い込み、健康を害するおそれがあるなどが理由だ。自粛後、農薬などに過敏な患者が減ったという現象も報告された。他県の動向が注目される中、環境省は大気中の農薬を吸入した場合の影響について調査を始めた。
こんな書き出しである。自粛後、小児科に駆け込む患者が大きく減ったそうだ。これは大きな前進かとも思う。しかし末尾には、
無人ヘリコプターによる農薬散布面積が拡大していること、その背景には生産者の高齢化で重い噴霧器をかついでの散布が困難になっている事情がある。
と書いてある。無人ヘリコプターによる散布を止めても、農薬散布そのものを止めたわけではない。「あー、そうなんだ。」と改めて思い知った。「地域の子どもたちをはじめとして不特定多数が農薬を吸い込むことはまずい、しかし農業生産者が吸い込むのは仕方のないこと。」そんな論理があるのだろうか。現代の農業の病理の深い。