山形ではすっかりFさんのお世話になり、山形を代表する名所の山寺・蔵王にも案内していただいた。Fさんの自家用車ではいつも合唱が流れている、つい最近山形で行ったというカンテレ演奏会の録音をくり返し聞かせていただいた。カンテレは1年前に山梨で聞いたのと同じ演奏者による演奏で、「森の音楽会」でカンテレを聴いたFさんたちが、山形でも演奏会をと依頼して実現したのだという。そしてカンテレのステージの間にはFさんたちの混声合唱のステージがあった。
山形から帰ってまもなく、Fさんから録音が送られてきた。カンテレ演奏会の録音であったが、1年前に聞いたカンテレそのままのやさしい音色の演奏がじっくりと聴ける。会場は山形のかつての議事堂で「文翔館」といい、こうした音楽会等に利用されるらしい。小さな音色のカンテレがこのホールで十分響くか心配したそうだが、録音を聴く範囲ではその魅力は十分に伝わっているようだ。そしてカンテレのステージに挟まれた混声合唱は讃美歌2曲、「鳥の歌」、「おぼろ月夜」、「故郷をはなるる歌」。「鳥の歌」は私の母校の合唱団でも佐々木先生のもとで唱ったちょっとした大曲で、演奏会で聴いた覚えがあった。ここでは合唱団員は全員椅子に座って唱ったらしいが、この録音でもこの合唱団は本当にきれいな響きだった。