定期演奏会(1974年11月23日)でフォーレの「レクイエム」は最後のステージにプログラムされた。この時の演奏は私たちの団体の歴史の中でも名演の一つに数えられるものと思っている。演奏会でこの曲が終わったとき、しばらく静寂が続き、それからぱらぱらと拍手が始まり大きな拍手に変わる。そんな、音楽に浸った後の余韻を残した静寂と自然発生的な拍手がこの時の演奏の素晴らしさを物語っている。拍手が鳴り終わった後、音楽の余韻をひきついだ先生の話があり、その後はアンコール曲の「汽車ポッポ」だった。この曲ははじめに汽笛が鳴る。「ポ~~~」というこの汽笛がまた素晴らしいハーモニーだった。この演奏会におけるフォーレの「レクイエム」、それにつづく拍手とアンコール曲、演奏を含めたこの一連の流れは、私の心に残る名演である。
N大の「汽車ぽっぽ」は、私も印象的な演奏として心に残っています。
初めて聞いたときは、「これが、合唱なの・・」と思いました。あの、躍動感あふれる合唱は人の声と思えない・・目の前を汽車が汽笛を鳴らして進む光景が浮かび、感動したものでした。
生の演奏は、どんなに素晴らしかったことでしょうか。
「汽車ポッポ」は本当に思い出深い曲です。
楽譜ではこの曲は2回繰り返すよう指定されていますが、佐々木先生の指示で私たちは3回繰り返して唱い、後輩へと歌い継がれていました。この曲の途中には男性団員が裏声で汽笛を入れるのですが、当時の汽笛は佐々木先生1年目の夏合宿の先生とのお別れのシーンで「先生!」と叫んだあの方が担当しておりました。そして繰り返しになりますが、冒頭の「ポーー」という和音、忘れられないハーモニーの響きです。