1ヶ月ほど前から、毎日新聞に宮城谷昌光「劉邦」が始まったので読んでいます。この人の小説では、新しく登場する人物はその歴史まで含めて丁寧に紹介しますが、どうも抵抗があります。
「我々があまり知らない中国を題材にした小説だからこうなるのだろうか。」
「それならこの作家の日本の歴史物を読んでみよう。」
と、「風は山河より」を借りてきました。
舞台は徳川家が小豪族小大名であった頃、家康を2代さかのぼったころからのおはなし。そして主人公は徳川家に仕えた菅沼氏。この小説、主人公とおぼしき人物があっけなく死んでしまいます。そしてその子どももあっけなく。そして登場した3代目が最大の主人公でした。
桶狭間の戦いも長篠の戦いもかなりあっさりと、信長は知らない間に亡くなっていて豊臣政権に。どうも歴史上の日の当たる場所ではなく、今まであまり知られていなかった部分にスポットを当てて各種の資料から想像をふくらませてこの大作ができあがったようです。
日本を歴史を舞台にした小説、でもスタイルはやっぱり同じと感じました。
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「風は山河より」
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