「久しぶりの電車旅、旅の友におすすめはありませんか?」
と聞くと親切に考えてくれました。そして書棚から持ってきてくれたのがこの本。自転車のロードレースを舞台として物語が展開していきます。サクリファイスとは「犠牲」というような意味らしい。自転車ロードレースは団体スポーツ、そしてそのチームから勝者を出すために影で力を尽くす人達がいる、そんな意味でこの書名となったようです。主人公は陸上のトラックで育ち、勝負への複雑な思いから自転車の世界に転向。そのあたりの心の動きもからめたロードレースの世界、惹き込まれてしまいました。竜王駅から高尾、そして高幡不動までの往復のあいだ久しぶりに読書にふけり、この一冊をちょうど読破しました。後味もよい電車旅となりました。
(92.0k)