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今年は、「ハモる同窓会」①

毎年恒例となっている梨大合唱団OB・OG会が先日開催されました。今年は山梨県北杜市清里に会場を移しての開催です。何と言っても宴会場にグランドピアノがあること、そして窓は二重サッシでこの部屋が夜遅くまで使えるのです。「歌う同窓会にはぴったりの会場」と、ここに決めました。

さらに今年は恩師:佐々木先生の奥様と国分寺の合唱の指導者でもある娘さんにも参加いただきました。残念ながら先生のご家族は日帰り、そこで今年は「午後4時には唱いはじめましょう」とその時刻に集まったのがこの人数。いつもは集まったところで楽譜の差し替えをするのですが、今年はその時間を節約しようと楽譜の準備は終えてきたのです。このように座卓の上に小皿・箸・おしぼり・カセットボンベなどが並べられて配膳を待つ会場で唱いはじめました。
OB会2

はじまりはもちろん分離唱。そのスタートは佐々木先生の娘さんにリードをお願いしたのですが、まずは当時幼年だったMさんが国分寺の合唱では今指導者であることを紹介しました。分離唱の時間もいつもの指導に比べてたっぷり時間をとったように思います。そしてカデンツ。ウーン、なかなかいい響き。それから讃美歌を唱いはじめました。先生が梨大に見えて一番最初にやった讃美歌「ガリラヤの湖畔」、こうして曲になってもかつての響きを思い起こされるものでした。つづけて、

主よこころみ
しずけきかわの
むくいをのぞまで

ここからは用意した曲集を順に、

みどりもふかき
ゆけどもゆけども
しずけきいのりの
いつくしみふかき
つかれしものは
主よみもとに
かいぬしわが主よ
夕日はかくれて
ナルドのつぼ
神ともにいまして
みたまなるきよき神
こころのおごとに

OB会3

会場の配膳が始まりましたので、邪魔にならぬようにとこんどは庭に出て唱うことにしました。とにかく屋外でもどこででも唱った私達の合唱団です。お空の下で唱うのは最高です。ここで当時の学生指揮者:Oさんにリードを交替していただいて、まずは愛唱歌から、

夏の夕べ
ともに手をとり
元気に笑え
草原の別れ

代々唱い継がれた

光のお宮
よしきり
われは幼く

それから、

三匹の蜂
君を去りて
霜のあした
緑の森よ
青い小鳥

といったところ。

 

OB会1

同じ施設にこの日宿泊の若者の団体が前方の建物を出入りするのですが、そんな若い女性が数人玄関前の私達のところに向かって下りのスロープになっているところに座り込んで私達の合唱を聴いてくれたりして、こちらもちょっぴりいい気分。宴会開始時刻を30分ほどオーバーして約2時間唱ってしまいました。そして食事前に屋外で記念撮影。このとき既に参加予定21名中20名が集まっていました。

ところで、写真で皆さんが胸に掛けている白いものが見えますか。当時幼少だった佐々木先生の娘さんにメンバーの名前がわかるようにと、国分寺の合唱のメンバーでもあるEさんが名札を作ってきてくれました。当時は合宿というとこういう名札を用意して胸に掛けていたので、これもまた懐かしさも感じる先輩の粋なはからいでした。

OB会5

 

「私は願う」 

「私は願う」

     ○○○○子

 合唱・・・・重いものを軽くし、純粋なハーモニーは私の胸の
中を悦びにうち震えさせるのである。一人一人の真剣な表情
を見る時、何かしら心にひびくものを感じる。「みちのく」に入
って初めのうちは明るい日射しも心の奥までは入りきらなか
ったと思う。自分の心の中なのに・・・・。でもそういうあいまい
だった気持ちは確かである。そして今だ正直の所、すべてを
わかりきっていないのである。でも目に見えない何かでしっ
かりとつながれてしまっている自分に気がついて、改めて合
唱というものの意味を目の前に置かれた様な気になる。自
分の生活を一つの歌に一つの純粋な音楽に造り出すことが
できたらどんなにすばらしいことか・・・・。

この「みちのく混声合唱団」がぐんぐん伸びていつの日か大
きな一つの心になって多くの人々の心につながるのもきっと
近い将来にと、私は思う。

みちのく第3号より

「素晴らしきハーモニー」

「素晴らしきハーモニー」

○○○○子

 四月のある日曜、四ヶ月ぶりに「みちのく」に参加した
私は、あまりのことにすっかり驚いてしまいました。この
素晴らしいハーモニー。これが本当にあの「みちのく」な
のだろうか。

 寒い日曜日、わずか十二・三名が幼稚園の狭い部屋
に集まり、古びたピアノをたたき乍ら分離唱。いざ合唱
という時、女声が五名たらずでしかも全員アルト、仕方
なくソプラノにまわりはしたものの自分のつたない声に
顔をしかめ、○○しいしい歌ったあの頃。そんな思い出だ
けを持っていた私にとって、広い講堂で五十名あまりの
人達がすばらしいハーモニーを生み出している光景は
信じ難いものでした。人数だけをそろえるのでなくて、み
んなの心がとけ合ってこそ始めてのすばらしいハーモ
ニーが生まれるという合唱の特殊性を考える時、日常
生活に対立や誤解がいかに多いかを、そして心を合わ
せることがいかに困難であるかを経験させられている
者にとって、この様な合唱が三ヶ月という短期間で行わ
れ得たということは何といってもすばらしいことだと思い
ます。今となってはその過程を-物事のはじめには必
ずつきものの様々な困難や苦悩-を体験する機会は永
久に失われたわけですが、あのささやかな灯火を守り、
これまで育ててこられたパイオニアの方々の合唱への
情熱と愛情、そして勇気に心から敬意と感謝をささげた
いと思います。

 又、このハーモニーの秘密は佐々木先生という素晴ら
しい指導者を得たことにあると思います。手品をいっしょ
うけんめいみつめている子供が自分の持っていたお菓
子がいつの間にか手品師の手にあるのをみてびっくりす
る様に、先生の話しを聞き手をいっしんに見つめ夢中で
歌っているうちに、生まれ出るハーモニーの美しさに驚
くといった具合です。そしてこのノートを手にして私は又
一つ、ハーモニーの秘密をみつけました。

「月光に照り映える薬師寺の塔を本当に美しい」と思い
「金よりも貧しい自分の心を豊かにして行こうという現在
の君が僕にとっての友なのである」といい
「ふる里の丘に離れがたい愛着と尽きぬ幸せを感じ」
・・・・etc

みんななんとすばらしい詩人たちでしょう
そして何と美しい心の持ち主たちでしょう

この美しい心から美しいハーモニーが生まれ出るのだと思い
ます。音楽の美しさをひたすら求め、この「美」の上にあるも
のを讃美し続けていきたいと思います。
六四・五・三一(日誌より)

みちのく第3号より

梨大合唱団CD、入手しました。

耳をひらいた学生たちのハーモニー梨大合唱団CD:「耳をひらいた学生たちのハーモニー」を入手しました。5枚組、税込価格10,000円です。送料はかかりますが、送ってもらうこともできるようです。

詳しい内容はこちら

製作過程では選曲・曲順・間合い・装丁など業者さんとの様々なやりとりがあったそうです。企画から一年余り、CDづくりって大変なことなんですね。

帰宅して早速、一枚目:讃美歌集を聴いてみました。懐かしい梨大の讃美歌です。

小曲中心に157曲、佐々木先生の合唱指導の歴史を代表する混声のハーモニーではないでしょうか。大事に聴いていきたいと思います。

山形南高OB合唱団2013演奏会(その2)

南高OBのCD

送られてきたCDのケースです。以下曲目。

オープニング

浜千鳥

1ステージ

流浪
砂山
夏の夜の星
荒城の月
明日まで

2ステージ

Steal Away
おやすみ
叱られて
野路の夕べ
美しき眠り
おぼろ月夜

3ステージ(楽しいダブルカルテット・プラス・ワン)

ロリポップ
紅葉
故郷の家
見上げてごらん夜の星を
The Lion Sleeps Tonight

4ステージ

野ばら
山の乙女
Let my people go
ヘッドライト・テールライト
ふるさと

アンコール

Standchen
わが歌
遙かな友に

 

南高OB合唱団には東京支部(?)があり、そちらで唱っている方6名がこの演奏会に一緒い出演しているとのことで1ステージと2ステージの間で紹介がありました。

70才・80才と年齢を重ねてもこんなふうに響きの中で歌える、うらやましいことです。定年退職を迎えた私たちも、

「この山形の方々のように年齢を積み重ねられるだろうか?」

との気持ちもよぎります。でも、CDを送ってくれた讃美歌さんはもっともっと素晴らしいハーモニーを求め続けています。

 

10月の合唱(その2)

練習後は残った人たちでティータイム、そして讃美歌などを唱い出すことがありますが、この日はそのティータイムまでの間に男性3人で讃美歌に挑戦しました。テナーの一人がソプラノを唱い、アルトを除いた三声の讃美歌です。

いつくしみ深き
神ともにいまして
みどりもふかき
しずけきかわのきしべを
主よこころみ

ソプラノに慣れないため旋律がかなり怪しい曲もあったのですが、男声だけでハモる響きはまたいいですね。また度々挑戦してみたいです。「もうちょっと歌い慣れて、この響きを録音したいな。」なんていうことも考えてしまいます。

そして、ティータイムのあとは混声で唱いました。
まずは今日譜読みをした

「うぐいす」

これはまだまだ発展途上です。でもメンデルスゾーンの曲の雰囲気、新鮮でした。そのあとも佐々木先生の音感合唱曲集から歌い慣れない曲を、

はるかに
ロッホローモンド
夕の鐘
霜のあした
姉妹

「ロッホローモンド」・「姉妹」は録音では聴いていたのですが、はじめて唱いました。「霜のあした」は私たちが学生時代に唱ったのとは別の佐々木先生の編曲でした。

最後はやっぱり歌い慣れた讃美歌を、

みどりもふかき
ナルドのつぼ
わがたましいを
ゆけどもゆけども
ささやかなる
そして最後は
夜はふけわたりぬ

「わがたましいを」はアルト・ソプラノ二声の美しいデュエットで始まり、それが四声に広がる美しい曲です。
この日の合唱は人数は少なかったのですが、そのためかいつも以上によく聴き合って美しいハーモニーが響いたように思います。時には少人数で唱うのもいいものです。
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10月の合唱

27日、国分寺の合唱がありました。9月は合唱の日が台風接近の日にあたり一週間延期になりましたが、今回もまた大型の台風27号接近にハラハラさせられ、いったんは不参加を決めました。先月は再接近の翌日は中央線が終日運休・混乱したからです。しかし台風は早めに通過し、幸いにも山梨にはさほどの被害はありませんでした。当日は朝からよく晴れ上がりましたので、改めて参加を決めたのです。

中央線の割引キップである「週末フリーキップ」は金曜まででなければ購入できません。そこで今回はマイカー・高速利用での参加となりました。紅葉の気配が感じられる景色を眺めながらのドライブ、なかなか好かったです。

さて合唱です。今回は、S:2、A:3、T:3、B:1とこじんまりとした編成何とベースパートは私一人でした。いつものように分離唱から始まり、讃美歌を何曲か

しずけきかわの
ガリラヤの湖畔
かいぬしわが主よ
神ともにいまして
ひとたびは死にしみも
こころのおごとに
やさしく友をむかえよ

周りは複数人いるのに自分のパートは一人だけというのあスリルがありますね。でもまあ気持ちよい緊張感ではあります。
讃美歌の後は、

すすき
よしきり
われは幼く

と、ここでスタートから1時間ほどで小休止。
休憩時間はちょっと休んだ後男声合唱を数曲唱うのですが、この日はテナー3人、バス1人。そこでテナーの人に声をかけてみました。

「バリトンうたってみない?」

Hさんがこちらに移ってきてやはりこの日もうたいました。

Adoramus Te
夏の夜の星
今は若き子

いつもとはちょっと勝手がちがう感じはありました。少人数のためか響きが痩せた感じかな。
休憩後は再び混声合唱を、

緑の森よ
雲雀
うぐいす

と、3曲メンデルスゾーンの曲を続けました。「緑の森よ」はいつも歌ってるのですが、「雲雀」・「うぐいす」は私ははじめてです。2曲とも女声のデュエットで始まり四声に広がっていくのがまた新鮮で嬉しい曲でした。その後、

渓川したいて
夏の夕べ

で、この日の練習を終えました。今回の参加者のうちアルト1名ははじめて見えた方でした。ピアノは弾くのだけれども合唱は初めてだそうです。この方が帰りがけに感想を言ってくれました。

「ピュアですね。」

そんな感想にここの合唱ならではの聴き合ったハーモニーの魅力を感じていただけたのかなと、嬉しいことはでした。この方来月も見えるとのこと、どうやら我々の仲間に加わっていただけそうです。

再び、友を偲ぶ

7月に亡くなった友について、親交があった後輩達から一度弔問に行こうという話しが持ち上がり、先日のお彼岸に行って来ました。
故人の学生時代の合唱団同級生5名(うち女性2名)、2学年下2名、5学年下4名、それに私たち夫婦の総勢13名でした。男性は、東京1・神奈川2・静岡2・長野1・岐阜1・三重1・兵庫1と私を除けば全員が県外という多彩な顔ぶれでした。男性は彼を中心とした男声合唱を一緒に唱ったメンバーでもあり、女性2人は彼の指導による女声合唱のメンバーでもあります。

昼食を兼ねて私たちのひいきのお店「珈音」さんを昼前から1時間半ほど予約し(貸し切りにしてくれました)、まずは故人が指導していた合唱練習風景の録音をBGMに再会をよろこび、昼食を食べながら簡単な近況報告。食後はわずか十数分でしたが分離唱、そしてカデンツを丁寧に唱ったあと、用意した楽譜で男声合唱を唱ってみました。曲目は「Adoramus Te」・「夏の夜の星」。かつて一緒にハーモニーを楽しんだ仲間達です、こうして分離唱から順にやっていくとハモるものですね。わずかな時間でしたがうれしいハーモニーの響きでした。
故人宅へ移動すると女性2人も到着していて全員がそろいました。みんなでお焼香をしたあと遺影だけは座敷のテーブルに移動し、そのテーブルを囲んで故人を語り合いました。一人一人が話す思い出がそれぞれに知らない故人の一面であり、佐々木先生の音楽を深く愛していた彼への思いを語り合う好い時間となりました。
そして最後はやっぱり合唱です。先ほど(昼)に唱った男声合唱の「Adoramus Te」・「夏の夜の星」。それから、「女性が3人になったので今度は讃美歌も唱おう。」と「いつくしみ深き」・「みたまなるきよき神」。後輩が故人を真似て指揮を行い、「似てる、似てる。」と。こうしてあっという間に2時間ほどの時間が流れてしまいました。

彼の早世は残念ではありますが、このように彼とともに過ごした人が集い、ともに語りともに唱う時間のもてたことは私たちにとっても大変嬉しいことでした。これからまたこの人のつながりを強めて行きたいものです。

山形紀行2013 その④-山荘、そしてフルセズの仲間達と

山荘
仙台での2日目の出張から山形に戻り、この日は「山荘」に案内していただきました。山形盆地を見下ろすこの山荘は、分離唱の、ハーモニーの合唱のために建てられたようなものだそうです。

夕暮れ時、ここから見下ろす山形盆地・山形市の向こうに蔵王連山が見え、梅雨のこの時期はその山並みを太平洋側から雲が乗り越えてこんなふうに舌を垂らしているようになることが多いのだそうです。
中のホールの壁際にはにはおしゃれな白木製のアップライトピアノが配置されています。日本に何台というような数少ない製品なのだそうです。そしてこの日は一緒にハモろうと、混声の仲間達が集まってくれました。集まったのは私たち夫婦を入れて10人、ほとんどの方は前回(3年前)に訪問したときの顔なじみですが、二人だけ新顔が。若い男女二人は音楽を職業にしている方とか、男性は今讃美歌にはまっているのだそうです。料理屋さんの仕出しのような素晴らしい手料理を頂いたあと合唱が始まったのは8時頃だったでしょうか。
山荘からの眺望

ここには「たのしく唱おう」、「たのしくハモろう」と集まったのですが、2日前のOB合唱団の余韻もあり、

「今日はまずカデンツからやろう」

ということになりました。普段カデンツはあまりやっていないのでしょうか、どうやろうかとワイワイ相談しながらカデンツが始まりました。そして讃美歌の始まりです、この方達は本当に賛美歌が好きです。私たちもかなりの曲数の讃美歌を唱うのですが、ここの方達の口からは次々と私の知らない讃美歌が飛び出します。

「やすかれわが心よ」
「よろこばしき」
「かいぬしわが主よ」
「ナルドのつぼ」
「ひとたびは死にし身も」

知っている曲も知らない曲も、いずれも始めにピアノと一緒に唱ってからアカペラになります。ピアノは先ほどお話しした若い二人が交代で弾いてくれました、初見でも讃美歌なら弾けてしまうんですね。このようにして唱う、これはどうやら山形の方たちのスタイルのようです。

休憩を挟んで、

「まぶねの中に」
「あめつちつくれる」
「わがたまさめて(363番)」
「みたまなるきよきかみ」
「しずけきいのりの」

今度は佐々木先生の合唱曲集が配布されました。その中から、

「夕の鐘」

これを一回唱ったところで、吹き抜けになっているこのホールで

「上で唱って下で聴く、あるいは下で唱って上で聴いたらどうだろう。」

ということになりました。そこでメンバーが5人と4人の二手に分かれて、まず5人組が上に行って唱い、私たちは下で聴いていました。そして今度は交代。同じことを今度は讃美歌「いつくしみふかき」で。天井の高いホールで時にはこんな唱い方も響きが楽しめていいものです。
それからまた全員で

「神ともにいまして」
「よはふけわたりぬ」

で、合唱は終わりとなりました。指導者:ミンタロさんが仕事で見えられなかったのは残念ですが、同じ分離唱の合唱を楽しむ友人達とハモる楽しさをたっぷり味わった夜でした。
山荘で唱う
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山形紀行2013 その②-潜入、南高OB合唱団

南高OB1
夕食のあと、Fさんが山形南高OB合唱団に連れて行ってくれました。Fさんはここの団員、そしてミンタロさんはここの新しい指導者なのです。会場の鈴川公民館は宿から車で5分ほどのところ、ガラス張りで明るく近代的な公共施設の2階でした。玄関をはいったところに今日の予定の掲示板、南高OB合唱団の文字を発見しました。これは証拠写真。練習会場の会議室もきれいで広くオープンな感じの部屋、しかし残念なことにピアノが無く電子ピアノが代わりに用意されていました。練習の度、どなたかがこの楽器を持参してくれるのでしょうね。それともミンタロさん自身が用意しているのでしょうか。

集まったのは私たちを除いて22人。練習が始まるとき、Fさんが私たちを紹介してくれました。この団体の練習には8年前に一度参加したことがあり覚えていてくれた方も、また私のブログを読んでくれているという方もいました。うれしいですね。

南高OB2
そして練習開始、まずは分離唱です。ミンタロさんは広い音域をじっくりと時間をかけて行います。そして皆さん集中してピアノ(電子ピアノ)の音に向き合っていることを感じました。「しっかりと聴く」ことを指導者が要求していることを団員一人一人が感じ取っているということでしょうか。私もここからミンタロさんの指導にひきこまれました。そしてカデンツ、パート交代をし、キーを変えながらここでもしっかり時間をかけての練習です。
曲の練習が始まりました。この日唱った曲は、

「浜千鳥」
「おやすみ」
「美しき眠り」
「砂山」
「夏の夜の星」
「山の乙女」

すべての曲が初めてという訳でもないのでしょうが、ミンタロさんの練習は必ずはじめにはピアノと一緒に唱い、それからアカペラにと練習を進めます。ハーモニーの的確な指摘とその箇所のおさらい、見事です。そして言葉を大切にすること、これもミンタロさんの指導の特徴です。ただ単に言葉だけでの「言葉を大切に」ではなく、指導者自身が唱ってみせてくれての指導、それから無理がないようにキーを下げて全員で旋律を唱わせて言葉を唱う練習、そのあと合唱に戻して自分のパートになっても旋律の場合と同じように言葉を唱うことを実際に唱ってみせてくれたりしながら丁寧に教えてくれます。ミンタロさんの心の中に佐々木先生の「お話しだよ」と言葉を大切に唱う合唱が脈々と流れているのを感じ、充実の2時間はあっという間でした。
素晴らしい指導者を得て週一回の充実した練習を重ねていくこの合唱団、これからどんな変貌を遂げていくのでしょうか。期待に胸ふくらむと同時に、「私たちもいい合唱がしたいな」という強い思いがわいてくる嬉しい時間でした。