心からの歌を
私がみちのく合唱団に入ったのは、一ヶ月程前である。あまり聞いたことのない名だが、行くだけ云ってみようという事で何となく出かけて、団長らしき人から合唱団の趣旨を拝聴した。まず首をかしげたのは、“ハモル”“ハモル”の連発である。今考えるにこれは当合唱団のモットーの如きものらしい。私にとって最初の練習が行われた。目を閉じて歌う人、空間を見つめて歌う人、床に涙を流して歌う人、誰もが歌の中に入りきっている。私だけが特異的な存在で合唱をぶちこわしている様で悲しくて申し訳なくて仕方がなかった。でも入団させて頂いて本当に良かった。
ラッキーであった。それだけの魅力は確かに備えていると思う。とにかくそのうちどうにかして彼等の中に入り込んで心からの歌をうたいあげたい。“ハモル”事に陶酔してみた。
(以上、「みちのく」第1号より)
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新入団員の文章のようです。「“ハモル”“ハモル”の連発」ですか、いいですね。こんな合唱団が身近にあったらいいなぁ。
心からの歌を
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