クローン肉は安全?

 3月13日の新聞に、クローン牛・豚の肉のことが載っていました。国の食品安全委員会が、その専門調査会がまとめた「従来の繁殖技術による牛や豚と同様、食品として安全」とする評価書案を了承したとの記事です。こんな言葉をみると、遺伝子組み換えで使われた「実質的同等性」ということばを思い出してしまいます。
 食品が単なる食料で「栄養学的によければそれでよい」「衛生面や有害性に問題がなければそれでよい」というような考えならそうなるのでしょうね。だけど、「人間は生命を食す」というように考えるならば随分違うと思うのです。
 クローン牛や豚は、死産や生後まもなく死ぬケースが多いが、牛ならば「生後6ヶ月を超えると牛と同様に健全に発育する」。豚についても同様、だから安全・・・・ということだそうです。しかし、死産や生後まもなく死ぬケースが多いと言うことは生命として問題があると言うことなのではないでしょうか。すくなくとも普通に生まれてきた牛より死産や生後まもなく死ぬことが多いと言うことは、生命としての問題を普通に生まれてきた牛より多くもっている、同等では決してないと思うのです。クローン牛は一代限り、生殖による子や子孫まで種の安全を確認することはあり得ないそうですね。そういう安全性を確認しないで、「通常の牛と同様、食品として安全」という結論、いいんでしょうかねー?
 食品安全委員会は4月10日までパブリックコメントを募集しているそうです。議論が盛り上がってくれればいいと思うのですが・・・・。

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