43歳の仲上幸彦は新聞社勤め。3年間付き合った後に結婚した妻:鈴菜は1年前に5歳の娘:理央を連れて出て行ってしまった。今は成人するまで養育費を払い、月1回理央と面会している。振り返ると育児も家事も妻に任せきりで、今は自宅も荒れてきている。大阪への転勤を機にまとまった休暇を取ることになったのでその前に帰省して、母と「一緒に旅行をしよう」と誘っても「あなたと行っても全然気が休まらない」と断られてしまう。逆に同時に帰省した妹から「独身男性の寿命は明らかに短い」からと男性が対象の生活のための家事学校への入学を勧められ、酒量が増え食生活が荒れていることを実感していた幸彦の家事学校で学ぶ生活が始まる。
離婚で家族を失った寂しさと、自身に内在したその原因に向き合い変わっていこうとする主人公を応援したくなるおはなしです。
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