日別アーカイブ: 2015年8月21日

墓守り

「解夏」の中では何度も墓参りの場面が登場します。こうした表現を読んでいると、この作者もまた年に何度となく墓参りをするという生活の中で育ち、長崎を出た後も規制すると墓参りをするというふうにしてきた人なのかなと思います。長崎という土地柄・風習もあるのかもしれません。

先日テレビに広い海の見える共同墓地が映っていました。盆に迎え火を焚きにお墓に行くのだそうです。そうして墓を守ってきた人々の暮らしの一方で、最近は訪れる人もなく荒れ果てた墓が増えてきているのだそうです。

そういえば私たちも春秋の彼岸と夏の盆前には墓の掃除をし、墓参りを繰り返してきました。時には隣の墓まで除草をし、また時には近所の方が我が家の墓まで除草してくれます。花を生け線香をあげ、手を合わせることもまた近所同士お互い様で続いています。長年訪れる人のない墓まできれいに除草してあげる人もいます。そんな風にして守ってきた田舎の生活・思いやり、いいなと思います。しかし、これから先は助け合っていくのには人が足りなくなっていくのかもしれません。