カテゴリー別アーカイブ: 音楽:私の音楽ノート

第21回さらりと音楽談義

21th音楽談義

第21回さらりと音楽談義 ~モチーフ:音楽への支援~

開始時間に10分ほど遅れてしまったのですが、集まりが若いためかまだ始まっていませんでした。ラッキー!これからは手作りのスウィーツも用意していただけることになったとか、前回に引き続き料理家の方の甘酒のケーキ、砂糖は使わずにさらにイチジク・レーズン・チェリーのドライフルーツも加えたオリジナルなもの、それからもう一方の手作りケーキ、イチゴと珈琲、贅沢ですね。
さて、音楽談義の始まりです。司会のKさんの歌で始まりました。

♪ ようこそ、音楽談義へ・・・・ ♪

と、会の導入から藤原先生の紹介まで歌ってしまいました。

まずは先生からおはなし、

この町(南アルプス市旧白根町)にはパイプオルガンがある。それはどうやらふるさと創生資金を活用したもののようです。「オルガンは設置したが稼働率が・・・・?」というわけで現在は市の主催でオルガン教室も行われ、その予算は年300万円にのぼるとのこと。あの時代、立派なホールがあちこちの自治体に建設されましたが、それを生かすことができるかどうかはまた別の問題。近隣のホールにうかがうと催し物が大変少なかったりで、音楽の支援というのは本当に難しい。ホールに高いピアノを購入したが、高い金で買ったから大事にしてあまり使わせないなんていうこともある。本当は弾いてもらってピアノを良好な状態に維持すべきなのだが・・・・。

更に、「企業にも音楽に支援しているところがある。」ということでそのいくつかを紹介していただきました。

・IBMでは営業と関係のないところに利益の8%を使うという社則があり、音楽・絵画・演劇など文化的なものに支援をしている。
・シャネルは銀座三丁目でコンサートを行ったり、古くはピカソやストラビンスキーを支援してきた。
・音楽家は支援がないとやっていけない、チャイコフスキーやモーツァルトもその時代その地の王の庇護の下で活動していた。
・CoCo一の社長は支援組織をつくり、若い音楽家に奨学金を提供している。
・豊橋に日本アマチュアオーケストラ連盟があるが、ここはトヨタが業績が悪いときも含めてずっと支援している。「トヨタ青少年オーケストラキャンプ」というイベントも開催されている。

このあたりから参加者も含めたトークになりました。

・司会者:Kさんのゆる体操も支援続けていただくことで育ってくるものがある。
・アメリカでは金持ちがお金の使い方をわかっている。広い土地を囲って自慢するのではなく多くの人に開放してその土地を生かす、そんな風土がある。
・我々庶民としてできる支援は入場料を払ってコンサートを聴きに行くこと。ヨーロッパなどではそういう風土があるのでは。でも入場料に見合う満足感が得られるか不安をもってしまう。
・弦楽器のコンサートで、増幅器を使っていてがっかりしたことがある。
・音楽を含めて、自然への回帰が必要。今そうしないと将来が不安。
・イタリア留学のソプラノ歌手が小さい会場で声を張り上げて歌ったことがある。音楽が楽しめなかった。場にそぐわない演奏?→会場を選ぶことも必要。

 先生が以前館長をされていた音楽ホールのはなしがありました。ホール建設時の楽器購入計画は国産ピアノと大太鼓だけ。楽器の選定について行政担当者が無理解であったことなど。アメリカでは音楽学部の学部長が作曲家であると同時にマネジメントの博士号をもっといることもある。両方の知識がなければ音楽のマネジメントはできない。

参加者から、「うちの息子は音楽を聴きながら勉強をしていて、『この方が能率が上がる』というがどうでしょうか?」と大変現実的な質問。先生の回答はおおむね許容的なものでした。アメリカでは物理学学部の寮にスタンウェイのピアノが置かれている例があった。それを物理学の学生が時に弾いている。勉強のために音楽をやめるというのではなく、音楽を含めていろいろなものがその人に幅・奥行きをもたらしてくれる。

音楽療法というのがあるが、どの曲が何(の病気)に効くかというものではなく、自分が弾いたり歌ったりすることこそ音楽療法の真価が発揮されるのではないか。

等々、興味深い話が尽きず十分に伝えることは出来ないのですが、一応書いてみました。参加の皆様、はなしの趣旨・ニュアンスの違うところがありましたらご指摘をお願いします。

最後に先生が「ゆる体操」のためにとヴィオラ・ダ・モーレでみんなが唱える曲を弾いてくれました。

春の小川

早春賦

それから

追憶(映画音楽、私はビング・クロスビーで聴いている曲)
赤いサラファン(これは私がリクエストさせていただきました。)

最後には先生の生の演奏も聴かせていただき、嬉しい一時を過ごさせていただきました。

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チェリーブロッサム・コンサート

用事で訪れた武川町、ついでにウォーキングをしようと図書館のある施設の駐車場に車を止めふと見るとその玄関に表示がありました。

チェリーブロッサムむかわ
ホームコンサート
~ 歌声に感謝をこめて ~

チェリーブロッサム

好奇心で建物に入ってみると早速に声をかけられました。音楽の先生をしていた私の友人です。今日は彼の指導する合唱団の演奏会だとか。開演時間まで1時間半、そこでウォーキングで時間をつぶしてこのコンサートを聴くことにしました。

第一部 アカペラ&愛唱歌

祈祷
むかわの友
夏の夕べ
はるかな友に
緑の森よ

第二部 男声合唱&女声合唱

わすれな草(女声)
落葉松(女声)
いざたて戦人よ(男声)
いまは若き子(男声)

第三部 素敵な音楽との出会い

琴の演奏     さくらさくら 荒城の月 六椴の調べ
独唱(バリトン) ラルゴ もう飛ぶまいぞこの蝶々
ピアノ連弾    浜辺の歌 かあさんの歌 七つの子
独唱(アルト)  メモリー Con Te Partiro

第四部 チェリーブロッサムむかわ

ひとつの朝
あなたに会えて
シャンテ
旅立つ季節

第一部は知っている曲ばかり。讃美歌「いつくしみふかき」の耳慣れた曲が始まったなと思っていたのですが歌詞が違うのです。讃美歌が改訂されていることは聞いていたので「新しい讃美歌なんだ」と思っていたのですが、よくよく聞いてみるとこの合唱団の地元のためにアレンジした替え歌でした。それから、「はるかな友に」は三部合唱だったかな。

第二部のはじめは女声合唱。その一曲目は私たちが学生時代、佐々木先生がお見えになる前に歌っていた女声合唱、懐かしい曲です。男声合唱の二曲はやっはり学生時代歌った歌。

第三部の2組目はこの合唱団を指導している友人のソロ、ピアノ伴奏とあわせて夫妻による演奏でした。それから4組目は学生時代の後輩(この方も音楽の先生)のゲスト出演。さすが音楽の先生、いろいろなところで活躍しているんですね。

第四部はピアノ伴奏で私の知らない曲ばかり。この合唱団、この日の出演は女性16人、男性4人。こういうふうに男性が極端に少ないというのが多くの合唱団の悩みなのでしょうね。でも少ない男性ものびのびと楽しんで唱っていました。ミニホールではありますが客席もほぼ満席です。それぞれ団員の家族や友人達という感じで家族的ないい雰囲気。団員の中には他にも同級生がいたりと、思わぬ旧交を温めることの出来たコンサートでした。

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第20回さらりと音楽談義

20th音楽談義1今回は用意されたスウィーツの説明から始まりました。料理家の方が持参してくれたイチジクをお茶で煮たものをつかった「甘酒チョコケーキ」と稗粉を使ったという「イチゴ雑穀フルーチェ」。どちらも独特の味わいでおいしかった。手作りでオリジナルなスウィーツ、何て贅沢な集まりでしょうか。

今回のモチーフは「音楽の値段」。先生から話題として出てきたのは東京カルテット、カルテットというのは弦楽四重奏のこと。アメリカで日本人が結成したカルテットで、日本では馴染みがないがアメリカでは大変評価されていたのだそうです。「価値(音楽の値段)が実力と伴わない場合がある」、そんなひとつの例としてのおはなしでした。逆に○ー○ンというピアニスト、ヨーロッパではさほどでもないのだが日本ではすごい人気だった。ショパンコンクールへのドラマが日本で放送されてブームになったんだそうです。そういえばこのピアニストの名前は私も聞いたことがありました。

ハード(箱物)に金をかける自治体は多いがソフトに金をかけるところは少ないということ。この会の主催者側の一人は行政マン、

「ハードはイメージしやすく行政としても発送しやすい、ソフトはメンタルで行政体がしっかりしていないと応援してもらえない。」

と。そんななかでジュニア・チェロコンクールを行っている大阪泉佐野市や兵庫県のビバホール・チェロコンクール、沖縄電力と沖縄タイムスが主催している沖縄のコンクールのことなどソフトに力を注ぎ長年にわたって継続している立派な組織を紹介していただきました。でも山梨県特産の鹿皮を使った民芸品のメーカーが主催する古楽コンクール、ヨーロッパからも参加者があるということなのですが、知っている人はわずかなようです。

20th音楽談義2

休憩時間は以前にも一度演奏していただいたバリトンサックスの演奏。この若い女性は仕事の都合で来月には福井県に越すとのこと。でもこの「さらりと音楽談義」が休んでいた音楽への気持ちを呼び覚ましてくれた、「音楽を楽しんでいいんだ」という気持ちにさせてくれたと話してくれました。そして演奏は、

ショパン「別れの曲」
マルティーニ「愛のよろこび」

バリトンサックスのやわらかな音、いいですよね。

後半では足をケガした主催者側の方の息子さんで美大の4年生から質問。「美術とアートの境界は?、音楽とアートの境界は?」でまた議論沸騰(?)。

・どちらも五感で感ずるもの、境目はない。
・美術はある意味空間美、音楽は時間美ともいえる。
・人間が自然にやっていることを分析して後から理論づけることができるが、元は自然の感覚。
・黄金分割などは美術にも音楽にも共通する美しいと感ずるもの。でも、美しいと感じなくても芸術は成り立つ。
・不快なことをわざとやる、如何に壊すかということも始めた。
・いろいろなものがある中で誰の心にもある共鳴するもの、深層の中にあるもの、普遍性のあるものもある。

等々後になってはうまくまとめられませんが、私たちにも何となく感じ取ることができる深~い話になりました。

予定時間を30分ほど超過しましたが、最後はやっぱり藤原先生の演奏が聴きたいと、

マルティーニ「愛のよろこび」
ブラームス「ハンガリアン・ダンス」

でしめとなりました。今回も楽しい2時間でした。

20th音楽談義3

第19回さらりと音楽談義

19th音楽談義15分ほど遅刻し、会場にはいったときには藤原先生の演奏中でした。日本的な雰囲気の曲、どこかで聴いたことのあるようなと思っていたら「春の海」でした。いつもはビオラ・ダ・モーレですが今回は初めてビオラの演奏。共鳴弦のために音が濁って聞こえるヴィオラ・ダ・モーレに対してビオラは澄んだ音、私はこちらの方が好きだな。今日のためにビオラ用に楽譜を書いてきてくださったのだそうです。演奏後手書きの楽譜がまわってきました。2ページの5線紙に音符がびっしり、「これを書くのにどれくらい時間がかかるんですか?」との質問に「1時間15分」、早く書き上げるものなんですね。

このあと女性の方々に飲み物とスウィーツを用意していただきましたが、その間にKさん、藤原先生のビオラ伴奏で「愛の讃歌」を独唱、女性達の間からは「ずるいよ~!」の声も(笑)。

先月は欠席してしまいましたので、2ヶ月ぶりの参加です。今回のテーマは「農と音楽」。

「『美味しい』・『快い』はともに自然の感覚」

というところから始まりました。今回初参加の男性は地元で果樹を生産している方、その方から「フルーツ・モーニング」ということばが飛び出しました。朝一番にフルーツを食べると健康にも肌にも非常によい。フルーツは消化が非常に早く胃の中に何もない状態で食べるのがよい、食事をした後では消化の早いフルーツと遅い食事が胃の中で衝突してしまい、フルーツ本来の効果が得られない。フルーツだけの朝食でもよい。そういう食生活をしていると痩せるが、標準体重の80%くらいが本来の健康体だとのことでした。

農とは関係ありませんが、この会場のある南アルプス市には市歌があるそうです。それは平成の大合併前の櫛形町の歌が歌詞を変えて現在の市歌になっているとのこと。そんな話題から、この会の主催者Hさんがネットで市歌を探して聴かせてくれました。市庁舎では毎朝この曲を流したり、仕事始めの時にはこの曲をバックに全員で斉唱したりするのだそうです。でもこの録音、歌声はわかりませんが伴奏はデジタル的に作成したものらしい。そこで、

「こういう、人が演奏したものではない演奏を垂れ流し的に流すのはいいのでしょうか?」

と投げかけさせていただきました。結果、「非常によくないことだ。」と・・・・。

「田楽」ということばも出てきました。「農作業の中での仕事がはかどる、励みになる、農作業の動きは2拍子。そこから音楽が発展していった。」などなど、これは歴史の先生から。

農と音楽を結びつけての音楽談義はかなり難しかったようです。食の話ならみなさんいくらでもはなせるのですが農になると難しいし、さらにそれを音楽と関連づけてとなると・・・・。進行係の方も今回のはなしの行方には大分苦労した様子で、予定より幾分か早い時間に会を終了しました。ご苦労様でした。でもおもしろかった。

19th音楽談義2今回のおやつは地元の有名な和菓子屋さんの草餅と最中、「どちらか選んでください」と言われてもね~、つらい選択でした(笑)。

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「珈音」おわかれコンサート

行くのを楽しみにしていた食事と喫茶の店「珈音」が閉店することになりました。今日はその最終日、お店でこんなミニコンサートがありました。

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Mieko & Nozomi
クリスマスコンサート

ソプラノとピアノのコンサートです。

スタートはクリスマスの讃美歌:「もろびとこぞりて」・「牧人ひつじを」・「荒野の果てに」・「さやかに星はきらめき」、私にとってはア・カペラ四部合唱で馴染んできた讃美歌をピアノ伴奏によるソプラノ独唱で聴きましたが趣が違うものだなと思いました。

続いてピアノ曲を挟んで「アメイジング・グレイス」など、この曲も讃美歌から来ている曲なのだそうです。
ティータイムがありケーキ・セットが、「このお店のケーキもこれが最後だな」なんていいながらいただきました。その間に珈音さんの素語り「十二の月のおくりもの」。

後半はピアノの方のオリジナル曲で弾き語り数曲。そのあとソプラノの方の以前住んで折られた岩手県久慈市の被災のことなどの話のあとソプラノ+ピアノで祈りの歌を2曲、そして最後にプッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」からアリア。この方、オペラ曲になると一層生き生きとした感じに見えてきます。

プログラムを一通り終えたところで普通は出演者に花束を贈るところですが、出演者:ソプラノとピアノの方より珈音さんご夫妻に花束贈呈、ピアニストの方が珈音さんへの感謝のことばを述べられました。通常は十数席のお店に今日はお客様がぎっしり、40人くらいだったでしょうか。この演奏会は演奏の方・聴衆のそれぞれが心地よい空間であったこのお店・ご主人夫妻のお人柄に感謝を伝えるコンサートであったようです。音楽と同時に多くの人のやさしい心遣いあふれる集いでした。

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第17回さらりと音楽談義

先日行ってきました、さらりと音楽談義。いつものような円形に配置したテーブル・椅子の中央には、今回は手作りの灯籠が飾られていました。落ち葉を貼り合わせた筒の外側に切り絵を描いてのもの、枯れ葉の模様の上にオリジナルの切り絵、なかなかのものです。

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今回のモチーフは「料理と音楽」。いつものように藤原先生の話題提起で始まりました。

・様々な材料を集めて形創っていくことにおいては料理も音楽も同じ。
・創る人は料理・音楽を深く知っていなければならないが、聴く人・食べる人は深く知っていなくても味わってよいと思えればよい。
・味覚も音楽も感覚のひとつ、味わうということでは共通する。よいものを味わえばうれしくなって活力にもなる。
・音楽も食べ物・空気・水と同じように我々に必要なもので同列なものといえる。

参加者の中には料理家の人、レストランを営んでいる人がおり話を向けられました。

・料理のレシピを考えて作るのがすき。レシピがあっても一緒に作らないと同じものは出来ない(Sさん)。・・・・ 同じ楽譜でも演奏する人によって音楽が違ってくるのと同じ、ということでしょうか。
・料理も「基本+オリジナリティー」、今まで経験してきたものが元になってできていく(Iさん)。
・いい音楽をきいておいしく食べることができる。「五感を使って食べる」ように子どもたちに言っている。

・音楽も五感で感ずるもの。会場の椅子に座り肌を通して伝わってくるもの、視覚からはいってくるものなど、耳から来るものばかりではない。
・聴覚障害のある方も音楽会に来るし、視覚障害のある

方も美術館で鑑賞する。五感の何かひとつが足りなくても、他で補填することができる。
等々、はなしは尽きることなく続きます。

17th%e9%9f%b3%e6%a5%bd%e8%ab%87%e7%be%a93 今回は琴が登場しました、幼いときから琴を学んできた方だそうです。休憩をかねて琴の演奏を聴きました。

宮下すすむ「こもれび」
「ジプシーの歌」

前者は琴らしい曲、そして後者は従来の琴の枠を超えたような斬新な曲ということで、聴いている方もなるほどと感じられました。

後半は琴の流派のことなどが話題になりました。「外から見ては○○流も××流もなくただ琴の曲・琴の音楽。もっと言えば『音楽はひとつ』。」といった話となりました。

最後には終了時間となりなからも先生のヴィオラ・ダ・モーレが聴きたいとの参加者の希望でなかば強引に(笑)聴かせていただきました。「琴をイメージて」と弾いてくれた曲、「なるほど同じ弦楽器なんだな、琴を聴いているようだな」との感覚に浸る時間でした。

17th%e9%9f%b3%e6%a5%bd%e8%ab%87%e7%be%a94今回も私たちの手元にはリンゴ・柿と手作りのサツマイモ・ケーキ、ごちそうさまでした。

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ミニコンサート 2016

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北杜市立小淵沢図書館主催の「ミニコンサート 2016」に行ってきました。「さらりと音楽談義」の藤原先生の娘さんはバイオリニスト、息子さんは大学4年のチェリスト。この二人に娘さんの同級生だったというピアニストを加えた3人のコンサートです。会場は生涯学習センター小淵沢大ホール。

以下プログラム。

 

プッチーニ  「私のお父さん」
モーツァルト 「ヴァイオリンソナタkv.301より 第1楽章」
サンサーンス 「白鳥」
シューマン  「幻想小曲集」
ハロルド・アーレン 「虹の彼方に」
シューマン  「ロマンス」
サラサーテ  「ツィゴイネルワイゼン」
モンティ   「チャルダッシュ」

 

演奏者自らの司会・進行ですすみました。
1曲目は3人の合奏、これはピアノ三重奏というのでしょうか。
このあとまずは弟さんからお話、このコンサートは今年で9回目、中学生の頃から続けてきたのだそうです。私たちは初めてだったのですが、この地の方達にとっては毎年のお楽しみコンサートだったようです。それから昨年までは図書館入り口のオープンスペースで行っていたのが、今回はじめてこのホールに会場を移したとのこと。

その後、ヴァイオリン-ピアノ、チェロ-ピアノ、ヴァイオリン-チェロ-ピアノと次々に編成を変えてプログラムがすすみました。聴き知った曲が奏でられるとほっとする私は、「白鳥」のメロディ・「虹の彼方に」など特に聴き入ってしまいます。「ツィゴイネルワイゼン」はエルマンのCD・LPでよく聴き続けてきた曲です。これはいろいろなテクニックを駆使する曲で、「それも見て楽しんでください」との紹介。録音でしか知らなかった曲が視覚的なものも含めて改めて「あー、こういく曲だったんだ!」と。それから、生で聴くと「迫力あるなー!」とも思いました。

アンコールも演奏してくれました。小田和正の「ことばに出来ない」、それから「浜辺の歌」「赤とんぼ」「ふるさと」と日本の3曲のメドレーで終わりました。

トータルで1時間ほどのミニコンサート、無料で聴かせていただいて満足感いっぱいでした。

 

第16回さらりと音楽談義

今月も行ってきました、さらりと音楽談義。今回のモチーフは「音楽会の運営」。

 

16th%e9%9f%b3%e6%a5%bd%e8%ab%87%e7%be%a91今回も座席を円形に配置した中央には花が飾られています。

8月はお盆の時期と重なって参加できず9月は台風の影響で中止、3ヶ月ぶりの参加でした。でも前回の台風による大雨の時にも集まれる人たちだけでお話ししたとか。前回のモチーフ「音楽と政治」を「聞きたかった~!」という欠席者の声もあり、今回はかなり「音楽と政治」よりの話題となりました。

音楽会・イベント等を自治体が運営することもあるとのことから話が始まりました。この音楽談義の会場は南アルプス市内、この市は6町村が平成の大合併で誕生したのです。合併前の旧町に白根町があり、この町には音楽ホールの「桃源文化ホール」、そしてその中には何と立派なパイプオルガンが備えられているのです。当時は補助金がでたので各地で競争のようにホールを建設したのだそうです。そしてそのパイプオルガンを巡っては多分に政治的なものがあるようなのです。なんと言っても高価なものですからね。関連書籍も持ってきて見せていただきました。

  「いやしの楽器パイプオルガンと政治」 草野厚著 文藝春秋

 パイプオルガンの製作者は英語ではメイカーではなくてビルダー(パイプオルガン・ビルダーと呼ぶ)なのだそうです。製作者というより建設者、作るというよりは建築するものということでしょうか、何とスケールの大きさを感じさせることでしょう。

先生によると楽器というのは使ってこそ動かしてこそのもの、自動車などと同じように使っていなければ良好な状態が保てないのだそうです。その高価なパイプオルガンが眠っていて稼働率は非常に低いのだそうです。「月一回だれでもさわることができる、なんてことが出来ないかな?」といった声があがりました。

参加者の一人が所有するバリトンサックスを持参してくれました。「先生のヴィオラ・ダ・モーレと合奏できないか?」という意図だったそうですが、調が違う楽器で合奏するのは大変なことなのだそうです。でもせっかくだからとの皆さんの希望もあり、休憩時間にソロでその音色を聞かせていただきました。「見上げてごらん夜の星を」・「ムーン・リバー」。やわらかい音色にみなさんうっとりでした。先生の説明で、サックスは歴史の浅い楽器、金管の同族の楽器で行う弦楽四重奏と同じことをしようとして作られた楽器なのだと教えられました。そういえばサックスにはソプラノ・アルト・テナー・バリトンとありますね。バリトンサックスは弦楽四重奏ではチェロに相当する役割なのだそうです。

後半には「絶対音感」も話題にあがりました。「音楽に限らず『絶対』はあり得ない」と。音楽療法も含めて疑問が投げかけられました。話がさらに進んで音の表現に、ドイツ音名についてていねいに説明したいただきドイツ音名が簡潔にその音を表現できることを知りました。私たちは分離唱等を通して当然のように使ってきたドイツ音名も一般には大変馴染みの少ないものなんですね、知らなかった。ハ調のシがH(ハー)でシの♭(フラット)がB(べー)、何でそうなったのかずっと疑問に思ってきたこともうかがうことができました。どうやらB(べー)という音名には♭(フラット)の意味が込められているらしいのです。

最後はバリトンサックスと先生のピアノの合奏を、先生が「何でも吹いて、合わせるから」と。先生が即興的にピアノを弾いていて「いつでもどうぞ」と待ちかまえているのですが、サックスの方はなかなか入れない、その気持ちわかりますね。でもやがて2つの楽器が響き始めました。「愛の讃歌」、そしてヘンデルの「ラルゴ」。よい雰囲気に先生から「これで終わり」との話になりましたが、やっぱり先生のヴィオラ・ダ・モーレが聴きたいとの希望で「真赤な秋」・「小さい秋」を聴いて一緒に歌ってあっという間の2時間を終えました。

 

16th%e9%9f%b3%e6%a5%bd%e8%ab%87%e7%be%a92参加者にはミカンとサツマイモを使った手作りの蒸しパンが用意されていました。嬉しい心遣い、感謝です。

声楽の夕べ

さらりと音楽談義の会場:南アルプス市市民活動センターを会場にして以下の演奏会があり、聞いてきました。

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南アルプス☆セレナード vol.6
南アルプス市ゆかりの音楽家三人が奏でる声楽の夕べ
ソプラノ 亀澤望微
テノール 芦澤真一
ピアノ  栗原香織

プログラム

ヴェルディ作曲 オペラ『椿姫』より「乾杯の唄」
やなせたかし作詞 木下牧子作曲
__「ひばり」「ロマンチストの豚」「犬が自分のしっぽを見て歌う歌」
武満徹作曲
__「うたうだけ」「島へ」「小さな空」
久石譲作曲 「Stand alone」
ミュージカル『オペラ座の怪人』より 「All ask of you」
サルバトーレ・カルディロ作曲 「カタリカタリ」
ヘンデル作曲 「私を泣かせてください」
F.サルトリ作曲 「君と旅立とう」

 

私は声楽にはあまり馴染みがありません。「乾杯の唄」、私にとってこの曲は映画「オーケストラの少女」で印象深いのですが、またちょっと違った趣でした。やなせさん作詞の曲、「あのアンパンマンの・・・・」で始まった曲の紹介、こうして話してくれると楽しいそれぞれの曲が一層楽しくなります。久石譲「Stand alone」はドラマ「坂の上の雲」の主題歌としてうたわれた歌。「カタリカタリ」、イタリア・カンツォーネとして聴いてはいましたがこういう恋の歌だったとは・・・・。

主にソプラノの亀澤さんの司会・進行ですすみました。曲目は声楽に馴染みの薄い人でも聴いたことのあるようなものを選んで構成されていたようです。しかも親しみのある解説付き、オペラとミュージカルの違いに触れてくれたり、演奏者の方の学生時代のことなどちょっと話してくれたり。美声の歌声に聴き入ると同時に楽しいスピーチもあり、あっという間の1時間半でした。フロアの小さな部屋にぎっしりと椅子を並べて間近で聴くのもまたいいものですね。

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ピアノ調律

%e3%83%94%e3%82%a2%e3%83%8e%e8%aa%bf%e5%be%8b我が家のピアノを調律しました。今年3月に何年ぶりかで調律したのですが、定期的に調律していればいいのだが長く調律していない場合はピアノの音が落ち着くまで半年ごとくらいに調律が必要とのこと。先日調律師さんから、「半年になりますがどうですか?」と声をかけていただき、早速お願いしました。

今回調律をはじめたところでいわれたことは、

「音の戻り具合は想定の範囲内ですね。」

さいわいにもさほど重症ではなかったようです。よかった~。
ピアノ内の湿度は50%程度が望ましいのですが、オープンキッチンの近くということでご心配をいただいていたようです。

「言われたとおりタンス用乾燥剤を入れておいたんですよ。」
「それが(も)よかったのかもしれませんね。」

とのこと。

「この様子では次回は一年後でよいでしょう。」

と、うれしいことばをいただきました。調律のあともちろん乾燥剤を購入、取り替えておきました。